自律神経失調症とは？
自律神経とは血管、リンパ腺、内蔵など自分の意思とは無関係に働く組織に分布する神経系のことであり、呼吸や代謝、消化、循環など自分の意思とは無関係で生命活動の維持やその調節を行い、絶えず活動している神経です。
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自律神経には、交感神経と副交感神経とがあり、交感神経は体や脳を働かす神経であり、副交感神経は体を休ませて回復させる神経です。
健康な状態では、これら相反する２つの神経活動の綱引きのバランスが保たれ、身体は問題なく休息と活動のそれぞれに適した状態に移行しています。しかしなんらかの理由により、これらの神経活動の調和が崩れ、休息し入眠したいのに交感神経が活性化し、異常な興奮や発汗で眠れない、また全く正反対に、副交感神経が過剰に活発化し、活動が必要な状況で極端な無気力・無反応になるなどの症状が現れたものが自律神経失調症と言われています。
その為、自律神経のバランスが崩れることによってめまい、冷や汗が出る、体の一部が震える、動悸、血圧が激しく上下する、急に立ち上がるときに立ち眩みが起こる、朝起きられない、耳鳴りがする、吐き気、頭痛、微熱、過呼吸、倦怠感、不眠症、生理不順、味覚障害といった身体症状から、人間不信、情緒不安定、不安感やイライラ、被害妄想、鬱状態など精神的な症状を引き起こす可能性があります。
原因
原因は未だにはっきりしておりませんが、夜更かしなど不規則な生活による脳の疲労、薬物やアルコールの過剰摂取、また女性では更年期が原因のホルモンバランスの乱れ等が挙げられていますが、一概に言う事は出来ません。しかし、少なくとも患者さんの半数は日常生活上のストレスに関係があると言われています。
治療法
治療法としては、心療内科や神経科に通院し、抗不安薬やホルモン剤を用いた薬物療法、睡眠の周期を整える行動療法などが行われたりしています。
当院では薬を処方する事は出来ませんが、鍼灸やマッサージをすることによって筋肉の緊張を和らげ、身体や脳の疲労、ストレスを解消する事によって症状の軽減・回復が見込められます。
自律神経失調症というのは誰にでもおこりうる症状です。本人には自覚のない状態のうちに、徐々に症状が増えていくのも特徴です。
予防法としては、ビタミン（自律神経をコントロールし、症状を緩和させる効果）、カルシウム（イライラを鎮め、不眠解消の効果）をきちんと摂取することでストレス対策をし、規則正しい生活、睡眠時間、糖分、油分、アルコールを控えめにするなど日々の生活を見直して普段から心がけていくのが大切なのです。
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